Hatena::Groupbwn

鴨屋葱子

鴨屋葱子

参加プロジェクト

  • Tamorization
    • 『イグアナ男の胡蝶の夢』(短篇)
      • 七千字弱の小説です。主にウィキペディアのタモリの項を読んで書きました。

担当属性『ブロークンハート多弁』

色の三原色の図を思い浮かべて欲しいのです。

これが色ではなくて『私』『タモリ』『読者』という三種類の意識を表現したものだったとします。

意識とは何か。

喜怒哀楽やら何かに対する好悪といった心の動き。

過去を記憶し、現在を分析し、未来を模索する思考。

あるいは美学、生き様、価値観、選択基準、規範、外界へのアプローチのパターンといったアルゴリズム的な部分。

ともあれ、茫漠としていながら、どれもプログラミング言語に置き換えられそうな気配のある『意識』は私たちを掴んで離しません。

稀に一人でないと感じるときがあります、相手の考えたことが分かるように思えたとき。同じだと思えるとき。

リンクしたと感じたとき。

その認識に対する我々の印象はさまざまです。充足。気まずさ。暖かみ。寂しさ。不安。恐怖。祝福。

個別の両者の間に互換性が生じる。その体験を∩積集合で表現した時、なるべく、私∩タモリ∩読者という積集合を狙ってこの短編を投じたつもりでした。

タモリのことも読者になる人のこともよく知らないなりに、乏しい知恵を絞って。

仮定の話ができるとして、もし仮に、かのタモリといずれこの本を手に取るであろうまだ見ぬ読者、双方と親しく交流していたとしても、この積集合を狙い、そして成功することは難しかったでしょう。

なぜなら、そこはあまりにも狭い。

結局、私-タモリ-読者とでも表記できそうな範囲のどこかに収まってしまう、そんな必然とも言える経過予想に怯えつつも、積集合への渇仰を捨てきれない、これはそんな短編です。